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Exhibition

後藤夢乃個展 「Nos sumus luna, Vmbra luceat」(私たちは月、光を放つための影)

 

この度、biscuit galleryでは後藤夢乃による個展「Nos sumus luna, Vmbra luceat」(私たちは月、光を放つための影)、を開催致します。

後藤夢乃は、2019年に女子美術大学を卒業後、2022年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画専攻第一研究室を修了した、新進気鋭の美術作家です。

後藤夢乃個展「Nos sumus luna, Vmbra luceat」(私たちは月、光を放つための影)メインビジュアル

後藤はこれまで、弾圧されながらも、負の感情に争い戦い続ける罪なき人々に光をあてた絵画作品を制作してきました。宗教的で幻想的な世界が展開されますが、それは「逃避としての幻想的世界ではな」く、作品を通して「人の痛さ、守ろうとしているもの、強さを感じてもらえたら嬉しい」と後藤は語ります。
物質感にこだわる後藤の作品は、平面作品でありながら深い奥行きと重厚感を持ちます。時には実際に釘をキャンバスに刺した作品も見られ、そのアイデアと手法は独特です。

【作家ステートメント】
現代では不浄とされている娼婦は古代では巫女として神聖視され、宗教儀式において神殿で売春を行ってきました。
性が俗のものとして捉えられる以前の話です。
日本でもかつて民間の巫女は歩き巫女と呼ばれ、各地へ赴き、踊りと性的奉仕を行ってきました。

古代、女性のみの力が子を産むとされていた為、その魔力は神聖視されていましたが、
その後すぐに子作りに男性が必要とわかり、女性は所有物として抑圧され、現代までつづいていきます。

特に娼婦は近代欧州で穢れの役割を担わされ、その他の人々が救済されるための犠牲となりました。

今展のテーマは“娼性”です。
ギャラリーの一階から三階に上がるにつれ、描かれた彼女たちはヴェールを、パンツを脱いでいき、胎内巡りや、生と死と復活の儀礼を再解釈するような展開をしていきます。

ストリップしていく彼女たちは七つのヴェールを脱いで地獄の門の前で一糸纏わぬ姿になるイシュタルの冥界下りの神話と重なります。

男性性の象徴としての弓矢を持ち白いパンツを脱ぐことで、痛みを代償に娼性を開き、世界に光を放つ役割を担う彼女たちの自己献身を描きます。

献身はケアをすることであり、人々の心を癒す、そこには性愛も必ずあり、弾圧される弱者の象徴として存在します。

展覧会のタイトルに、”私たちは月、光を放つための影“とあります。

月は女性性、太陽は男性性を象徴し、陰と陽を表しています。

月は太陽の光がないと地球では見えないけれど、月がないと海は産まれない。潮の満ち引きが生まれない。

世界は光と影、善と悪、天と地、生と死などの二極で語られることが多いですが、この境界を跨ぎ越えていくこと、曖昧にしていくこと、白と黒を混ざり合わせることこそが世界に調和をもたらすと考えています。

絵画自体も幻想的な世界を描きながら、鑑賞者を”あちら側”の世界に誘うのではなく、絵
画が”こちら側”の世界へ来ようとしていることを意識して制作しているため、凹凸のある物質感の強さや、地面を描き足場を作ることで私たちのいる今この世界とつながっていることを表しています。
私がこの世界に立って絵を描いていることの姿勢です。

光らない存在、闇を照らすことで影の輪郭を朧げに立ち上がらせる、
日陰にいるものたちに光を当て、同じように抑圧を抱えている人たちの浄化を起こすことが今展の目的です。

Nos sumus luna
A nocte complent te
Vmbra luceat

(私たちは月
あなたたちを引き立てるための夜
光を放つための影)

Volo effundere
Volo implere aquam
Aquam semina
Aqua in patera

Cum nubilum fit, bibimus et reponemus

(私たちは注ぎたい
水で満たしたい
種子に水を
器に水を
濁ってきたら、私たちが飲んで取り換える)

Dive per septem vela
Ad tergum speluncæ
Exspectamus aperire meretricem cum dolore dolorum

(7つのヴェールを潜って洞窟の奥へ
痛みを代償に娼性を開いた私たちが待っている)

棘マリアⅨ 縦44.5cm 横 28 cm 奥9.3cm

Black MariaⅩⅩⅣ 縦30.5cm 横22.5cm 奥 5cm

Ritual-luna decrescent 縦 121cm 横 46cm 奥行 6cm

 

本展ではbiscuit galleryの3フロアを使った大規模な個展です。

会期中には作家本人による「展覧会ガイドツアー」、「タロット占い」、「魔女対談」などのイベントも開催予定です。是非お楽しみにしてください。

特別プレビューイベント開催情報

2022年6月25日(土)開催

【企画① 】魔女・後藤夢乃による「タロット占い」と特別事前ビューイング
魔女・後藤夢乃がタロットカードを使い、参加者のご要望に応じてタロット占いを行います。

カード占いで出た絵柄を来場者の目の前で描く「タロットカードドローイング(サイン入り)」をプレゼント致します。また、いち早く展覧会をご覧頂くことが出来ます。

参加人数:合計4名様
所要時間(1人) :20〜30分
開催日 2022年6月25日(土)

時間:13時〜14時の回(2名)15時〜16時の回(2名)※合計4名様限定
会費:8,800円(税込) ※完売

プレゼント:タロットカードドローイング(サイン入り)
備考:占いの模様はSNSや展覧会サイトなどで配信される場合がございます。
※お申し込み方法はbiscuit galleryのメールマガジンにて告知いたします。

【企画② 】後藤夢乃本人による展覧会ガイドツアー
作家本人である後藤夢乃が、展覧会をガイドいたします(biscuit gallery 1F-3F)。
参加者は作家による展覧会のガイドをお聴きいただきながら鑑賞頂けます。※一部、会場が暗くなる場所がございますので、あらかじめご了承ください。
また、皆さまからの質疑にお答えする時間も予定しております。お帰りには「オリジナルドローイング(サイン入り)」をプレゼントさせて頂きます。

参加人数:合計10名様
所領時間:約1時間(質疑応答含む)
開催日 2022年6月25日(土)

時間:17時〜18時 ※終了時間は前後する可能性がございます。
会費:5,500円 (税込)※完売
​プレゼント:オリジナルドローイング(サイン入り)
備考:ガイドツアーの模様はSNSや展覧会サイトなどで配信される場合がございます。
※お申し込み方法はbiscuit galleryのメールマガジンにて告知いたします。

 

アーティストプロフィール

後藤夢乃 | Yumeno Goto

1996年東京都生まれ。2019年女子美術大学卒業。22年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画専攻第一研究室修了。

主な受賞歴に、卒業制作女子美術大学美術館奨励賞(2019)、加藤成之記念賞(総代)(2019)、O氏記念賞(2019)、第55回神奈川県美術展準大賞(2019)など。

開催概要

後藤夢乃 個展
「Nos sumus luna, Vmbra luceat」(私たちは月、光を放つための影)

会場:biscuit gallery
会期:2022年6月26日(日)〜7月10日(日)
時間:13:00〜19:00(土日:12:00〜18:00)※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery

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Exhibition

長島伊織(Iori Nagashima)個展「ノンフィクション・イメージ」

この度、biscuit galleryでは5/26(木)から現代美術作家、長島伊織による個展「ノンフィクション・イメージ」を開催致します。

 

長島伊織は、武蔵野美術大学を2020年に卒業した若手美術作家です。

本展では個展「ノンフィクション・イメージ」と同時に、この春より同じアトリエにて制作活動をともにする山田康平の個展も開催します。

biscuit gallery3フロアのうち、1フロアを使った個展形式の展覧会に加え、二人の作品が同居して展示されるフロアによって構成されます。

現在の若手現代美術シーンで注目を集める作家の新作にご注目ください。

 

作品は抽選販売になります。※終了しました。

アーティストプロフィール

長島伊織 | Iori nagashima

-略歴-
1997年 大阪府出身。
2020年 武蔵野美術大学油絵学科卒業。

インターネットで見かけた印象的な画像や、映画のシーンなど、「どこかで見た物語」をモチーフとする。「見えたこと/見えないこと」をテーマに、油絵ならではのストロークを用いて時に忠実に再現し、時にはあいまいに塗りつぶしながら、記憶化したイメージを絵画に転換する。

開催概要

長島伊織

個展「ノンフィクション・イメージ」

会場:biscuit gallery
会期:2022年5月26日(木)〜6月12日(日)
時間:13:00〜19:00(土日:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery
URL:https://biscuitgallery.com

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Exhibition

山田康平(Kohei Yamada)個展「それを隠すように」

この度、biscuit galleryでは5/26(木)から現代美術作家、山田康平による個展「それを隠すように」を開催致します。

 

山田康平は、武蔵野美術大学を2020年に卒業した若手美術作家です。

本展では個展「それを隠すように」と同時に、この春より同じアトリエにて制作活動をともにする長島伊織の個展も開催します。

biscuit gallery3フロアのうち、1フロアを使った個展形式の展覧会に加え、二人の作品が同居して展示されるフロアによって構成されます。

現在の若手現代美術シーンで注目を集める作家の新作にご注目ください。

 

アーティストプロフィール

山田康平 | Kohei Ymada

-略歴-
1997年 大阪府出身。

2020年 武蔵野美術大学油絵学科卒業
2022年 京都芸術大学修士課程美術工芸領域油画専攻修了

「私は絵を描く時に、オイルを画面にたっぷりと垂らしてから筆を動かし始める。そうすることで、画面の中ではノイズを保ちながら、絵の具が滲み、垂れ、混ざることで様々な記憶、記号が湧き上がってくる。四角い画面の中で絵にするために、形になるものとならないものの行き来を画面の中で行っている。」

開催概要

山田康平

個展「それを隠すように」

会場:biscuit gallery
会期:2022年5月26日(木)〜6月12日(日)
時間:13:00〜19:00(土日:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery
URL:https://biscuitgallery.com

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Exhibition

石井海音(Amane Ishii)個展「warp」

この度、biscuit galleryでは2022年5月5日(木)より、石井海音個展「warp」を開催致します。

石井海音個展「warp」は、ポートレートの作品を中心に、biscuit gallery1階、2階の2フロアで開催されます。

石井は自身の絵を「遠くに投げたい」と語ります。絵が何年も残ってほしいことを、遠くに投げる。と表現するのは、石井らしい感覚だと思います。現在とは別の時制へと作品を投企するような、主体的なニュアンスが感じ取れます。今、こことは異なる場所へ、賽の目のように、作品は投げ入れられるのです。
美術館などで普段観る作品は、そうして数々の時代へと投げ出され、なお現在に残ってきたものです。たしかに、人の見る目は変わるし、絵も老いる。それでも、絵画は、原理的には人よりも永い時間に生きています。時間や場所を越えて、ひとは遠い昔の対象と出会っています。
個展につけられたタイトル「warp」には、絵画空間の次元を行き来することとともに、そんな風に時空の歪みを耐え抜いてきた絵画に対する、石井の密やかな憧れと願いが感じ取れます。

石井海音《幽体離脱》2022年


岡本秀(Shu Okamoto)によるテキストはこちら

 

作品リストはこちら

 

アーティストプロフィール

石井海音 | Amane Ishii

1994年、大阪府出身。

窓、鏡、画中画を描く。その中を自由に動く少女たちのように、絵画自身もまた、時代や場所、技術をワープしてきたものである。今の時代、文化で生きる私にはどんな絵が描けるのだろうか、と日々考える。

開催概要

石井海音個展「warp」

会場:biscuit gallery 1階〜2階
会期:2022年5月5日(木)〜5月22日(日)
時間:13:00〜19:00(土日祝:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery

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Exhibition

フカミエリ(Eri Fukami)個展「fictional reality.」

この度、biscuit galleryでは2022年5月5日(木)より、フカミエリによる個展「fictional reality」を開催致します。

「fiction」をテーマに新作のペインティングを発表いたします。展示会場はbiscuit galleryの3階フロアです。

フカミエリは絵画について、また現代に生きる自分にとって可能な絵画について、美術の系譜のみならず自身の時代や社会、文化を踏まえながら模索し、実践しています。シンプルな顔つきの、どこかヘタウマの流れを感じさせる人物が描かれた作品の多くは、作家の身の回りの出来事、家族や他者との関わり、恋や自分が見た夢といったパーソナルな世界を描いたものだと本人は語ります。
日常における疑念や気づき、私たちが日々生きていく中で向き合ってく曖昧で微妙な内面の運動を捉え、かつ幻想性を交えた絵画化するフカミエリの姿勢は、キルヒナーやムンクといった表現主義の画家らを連想させるでしょう。しかし本人は美術の系譜を物語る側に立つことより、むしろ恋や自然の摂理を歌い上げたヘレニズム文学のようにあくまでも生活者の側に立ち、そこにあるリアリティを絵画として提示することをモットーにします。だからこそ、フカミエリの作品は同時代の感性に呼応し、日常をあらためて観照させるきっかけとなる力を持つのではないでしょうか。

フカミエリ《discover.》2022年

 


岡本秀(Shu Okamoto)によるテキストはこちら

 

作品リストはこちら

 

アーティストプロフィール

フカミエリ | Eri Fukami

大阪生まれ
東京藝術大学油画科在学中

自分と世界における「こころの在りか」をテーマに制作している。
人間の意識を作っているのはなんだろうか。とある瞬間に、デジャヴを感じたり。夢の中で何度も繰り返される光景を見たり。「なにか」に出会って感動したり。私達が、意識せずとも。こころが、感情が、記憶が、私よりも正確に「世界の在りか」を教えてくれる。

開催概要

フカミエリ個展「fictional reality」

会場:biscuit gallery 3階
会期:2022年5月5日(木)〜5月22日(日)
時間:13:00〜19:00(土日祝:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery

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Exhibition

【2人展】山ノ内陽介×渡邊涼太「gap」

渋⾕区松涛⽂化ストリートに構える現代アートのコマーシャルギャラリーbiscuit gallery(渋⾕区松濤)では、現代美術作家の山ノ内陽介と渡邊涼太による2人展「gap」を開催致します。

会期は2022年4月21日(木)から5月1日(日)まで。

 

2022年最初の個展を迎える山ノ内陽介は、関東郊外のアトリエでひとり、人との関わりを拒絶するかのように絵画と向き合い、本展に向けてたくさんの新作を制作してきました。これまでに発表してきた「表皮シリーズ」、「ポートレートシリーズ」、「抽象シリーズ」に加え、新たに発表する「皮じゃないシリーズ」を含め、30点以上の作品がbiscuit galleryの展示空間に登場致します。

山ノ内陽介《皮じゃない》652×652 Oil on canvas 2022

渡邊涼太は、2021年秋の初個展から半年ぶりとなる本格的な展覧会となります。
カッターの歯に絵の具を乗せて描く、独特な制作スタイルを持つ渡邊涼太は、本展でもさまざまなモチーフを取り入れながら独自の世界観を拡張させていきます。

渡邊涼太《Was a woman》 727×530 キャンバス、アクリル、油彩 2022

本展「gap」では、作家それぞれが表現する作品の揺らぎや2面性を対比させながら、2人展ならではの鑑賞体験をお楽しみ頂けましたら幸いです。

アーティストプロフィール

山ノ内陽介 | Yousuke Yamanouchi

1996年 愛知県出身
2019年 名古屋造形大学洋画コース 卒業
2021年 東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻 修了

2021年 REAL by ArtSticker「第 6 の予言 The 6th prophecy-The first sentence-」(KITTE 4F)
2021年個展「Mindfulness」(gallery b.tokyo)
2021年個展「深淵まで」 myheirloom pre-open exhibition vol.2(Room_412)
2020年 個展「思考を紡ぐ」(gallery b.tokyo)

渡邊涼太 | Ryota Watanabe 

1998年 埼玉県出身
2021年 東北芸術工科大学芸術学部美術科 卒業
2021年 東京藝術大学大学院第六研究室 在籍
第66回埼玉県美術展覧会産経新聞社賞(2016)、六花亭主催・中村内美術村企画公募「二十歳の輪郭」最優秀賞(2018)受賞。

個展に「Horizon」(ロイドワークスギャラリー、東京、2021)、グループ展に「heso展」(古民家heso、山形、2020)、「One FACE展」(ロイドワークスギャラリー、東京、2021)など。

開催概要

山ノ内陽介×渡邊涼太 2人展
「gap」

会場:biscuit gallery 1階〜3階
会期:2022年4月21日(木)〜5月1日(日)
時間:13:00〜19:00(土日祝:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery

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Exhibition

高尾岳央×山中雪乃×井上りか子 トリプル個展「SOLO SOLO SOLO」

渋⾕区松涛⽂化ストリートに構える現代アートのコマーシャルギャラリーbiscuit gallery(渋⾕区松濤)では、美術作家の高尾岳央、山中雪乃、井上りか子の3名による展覧会を開催致します。
2021年4月7日(木)から4月17日(日)まで。

本展は新進気鋭の若手ペインター3名が、1フロアずつ使った個展企画です。

 

高尾岳央 個展「←東京」※1階フロア

1階フロアは、この春に京都芸術大学を卒業した美術作家、高尾岳央による個展「←東京」です。
本展は、これまでのキャリアで初となる個展開催です。

 

山中雪乃 個展「attitude」※2階フロア

2階フロアを担当するのは、現在、京都芸術大学大学院に通う山中雪乃。
2月に自身初個展を京都で開催した山中雪乃ですが、本展は自身にとって東京初個展となる展覧会です。

 

井上りか子 個展「たましいは皮を剥いた桃のように」※3階フロア

3階フロアを担当するのは2021年に武蔵野美術大学を卒業した井上りか子です。
本展に向けて描き上げた新作が多数出品予定です。

 

なお、ペインター3名による本展「SOLO SOLO SOLO」は、今後も継続的に取り組んでいくシリーズ企画です。

biscuit galleryは、日本における新進気鋭の若手ペインターを継続的に応援して参ります。

アーティストプロフィール

高尾岳央 | Takehiro Takao 

現代における風景画は何かをテーマに制作しています。写真や現代に溢れる文字、自分が書いたメモなどがモチーフになっています。近づくと鮮明になり、離れるとボヤける、絵の具を足せば途切れる事なく線を引く事のできる特性を持つエアブラシを主に用い制作しています。

1998年 大阪府出身
2022年 京都芸術大学 美術工芸学科 卒業
2022年 京都芸術大学 美術工芸学科 大学院 入学

山中雪乃 | Yukino Yamanaka 

絵画をモチーフ、写真、支持体、様々なレイヤと自分の視点を通して構成する。そうして生まれる操作と偶然から「存在」について考える。

1999年 ⻑野県生まれ
2021年 京都芸術大学 美術工芸学科 油画コース 卒業
2021年 京都芸術大学 美術工芸領域 油画領域 入学 現在在学中

主な個展に「figure」 (haku kyoto、京都、2022)

井上りか子 | Rikako Inoue 

油彩画を主軸としつつ、独⾃の⽀持体や⽷、針⾦など様々な画材を組み合わせた規格に捉われない絵画表現や空間表現を探求する。

1997年東京都⽣まれ。
2021年武蔵野美術⼤学造形学部油絵学科油絵専攻卒業。

主な個展に、「悲しみにくちづけを」(LOKO GALLERY、東京、2020)、「シュランムフィッシュ」(GALLERY b. TOKYO、東京、2019)など。第55回神奈川県美術展⼤賞(2019)、第9回FACE2021椿玲⼦審査員特別賞(2020)などを受賞。

開催概要

高尾岳央×山中雪乃×井上りか子 トリプル個展
「SOLO SOLO SOLO」

1F:高尾岳央 個展「←東京」
2F:山中雪乃 個展「attitude」
3F:井上りか子 個展「たましいは皮を剥いた桃のように」

会場:biscuit gallery 1階〜3階
会期:2022年4月7日(木)〜4月17日(日)
時間:13:00〜19:00(土日祝:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery

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Exhibition

biscuit gallery first anniversary exhibition「grid」

2021年3月にオープンしたbiscuit galleryは、来たる2022年3月で開廊1周年を迎えます。

本展「grid」はこれまでbiscuit galleryで展示した作家、2022年に展示する作家、注目の作家を合計50名以上迎え、1周年のグループ展として開催いたします。
なお、展覧会の会期は前期と後期に分けられ、2022年3月3日(木)〜3月27日(日)の開催。展示作家は前・後期いずれかの会期に参加する予定です。

本展の展示方法は、展覧会タイトル「grid」の通り、1作家につき1つの壁面、1つの展示台に作品を展示するスタイルです。壁面ごと、展示台ごとに区切られたスペースで表現される、50名の作家それぞれの作品を楽しんで頂けましたら幸いです。

参加アーティストは以下のメンバーとなります。

<前期 2022/3/3(木)〜3/13(日)>

参加作家(前期):
青木悠太朗、AHMED MANNAN、新井浩太、有村佳奈、飯田美穂、五十嵐大地、石井海音、井上りか子、岡田佑里奈、木村美有、斉藤弥主子、齊藤拓未、渋谷七奈、鈴木秀尚、高久秀美、城蛍、田中綾子、谷口正造、坪山斉、仲衿香、中田有美、永田優美、那須佐和子、西浦裕太、フカミエリ、藤田つぐみ、布田葉太郎、水戸部七絵、ミノリ、渡邊涼太、Liao Yuan Yi ※五十音順

<後期 2022/3/17(木)〜3/27(日)>

参加作家(後期):
AHMED MANNAN、新井碧、大渕花波、岡田佑里奈、勝木杏吏、加藤昌美、カワウソカフェ、川端健太、木津本麗、黒坂祐、後藤夢乃、斉藤弥主子、高尾岳央、谷口正造、仲衿香、西村昂祐、野田ジャスミン、フカミエリ、古川諒子、松浦美桜香、三浦光雅、水戸部七絵、南谷理加、御村紗也、宮林妃奈子、山田康平、山之内陽介、・・・and more! ※五十音順

【作品販売方法】
1)展示作品の販売を行います。
作品は事前の抽選販売、会期中のお申し込みを行っております。抽選販売は、これまでbiscuit galleryで購入くださったお客様、展覧会と同時に販売予定の「biscuit gallery 1st anniversary book」予約購入者に優先倍率が適用されます。

2)OIL by 美術手帖
各参加作家の作品は美術手帖が提供するECサイト「OIL by 美術手帖」でも販売されます。

biscuit gallery 1st anniversary book

【grid 開催概要】
biscuit gallery first anniversary exhibition
「grid」

会場:biscuit gallery(渋谷)
会期:2022年3月3日(木)〜3月27日(日) ※前期:3/3〜3/13・後期:3/17〜3/27
主催:株式会社biscuit
協力:imura art gallery、SH GALLERY

※それぞれの会期中にも展示替えを行う場合があります。

参加作家:青木悠太朗、AHMED MANNAN、新井浩太、新井碧、有村佳奈、飯田美穂、五十嵐大地、石井海音、井上りか子、 大渕花波、岡田佑里奈、勝木杏吏、加藤昌美、カワウソカフェ、川端健太、木津本麗、木村美有、黒坂祐、後藤夢乃、斉藤弥主子、齊藤拓未、渋谷七奈、鈴木秀尚、高久秀美、城蛍、高尾岳央、田中綾子、谷口正造、坪山斉、仲衿香、中田有美、永田優美、那須佐和子、西浦裕太、西村昂祐、野田ジャスミン、フカミエリ、藤田つぐみ、布田葉太郎、古川諒子、松浦美桜香、三浦光雅、水戸部七絵、ミノリ、御村紗也、宮林妃奈子、山田康平、山之内陽介、渡邊涼太、Liao Yuan Yi、ほか

 

カテゴリー
Exhibition

【2人展】那須佐和子×布田葉太郎「最終観測者、?」

渋⾕区松涛⽂化ストリートに構える現代アートのコマーシャルギャラリーbiscuit gallery(渋⾕区松濤)では、美術作家の那須佐和子と布田葉太郎による展覧会を開催致します。
会期は2022年2月10日(木)から2月20日(日)まで。

那須佐和子は、2022年2月に本展を含む3つの展覧会を同時に開催致します。2月6日(日)からは銀座 蔦屋書店(中央区)で個展、2月10日(木)からはmyheirloom(千代田区)で個展、そしてbiscuit gallery(渋谷区)にて本展、布田葉太郎との2人展「最終観測者、?」を開催いたします。
3展覧会同時開催についての詳細はこちらをご確認ください。

布田葉太郎は、2019年4月に開催された個展以来、今回約3年ぶりの新作発表となります。

アーティストプロフィール

那須佐和子 Sawako Nasu

1996年東京都出身。
2021年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業、現在は東京藝術大学大学院美術研究科修士課程油画第一研究室に在籍中。同学O氏記念賞奨学金に認定される。
主な展示として多⽥恋⼀朗との2人展「b⇔d」(biscuit gallery, 2021, 東京)がある。

布田葉太郎 Yotaro Fuda

1996年 千葉県出身。
2019年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
2019年4月個展「猫とトポロジー」(Bambinart Gallery)

開催概要

那須佐和子×布田葉太郎2人展
「最終観測者、?」

会場:biscuit gallery 1階〜3階
会期:2022年2月10日(木)〜2月20日(日)
時間:13:00〜19:00(土日祝:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery

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Exhibition

【グループ展】biscuit gallery group exhibition 「re」

この度biscuit gallery では2022年度の最初の展覧会として、7名のアーティストによるグループ展「re」を、2022年1月6日(木)から23日(日)の会期にて開催致します。

展覧会タイトル「re」は「再び」「反対」などの語意を形成する、英語圏におけるプリフィックス(接頭辞)を引用したもので、その語義的な理由から、必然的に、「re」とは何かしら元となる、あるいは対峙するための事柄を伴います。本展示では7名の時代を共有するアーティストを一つの企画においてグルーピングし、そうすることで今日の日本において見受けられる美術動向、またこれまでその流れの一端を省みる狙いがあります。

とはいえ、参加するアーティスト達の間には、作風やそれぞれが辿ってきたキャリア、また抱えている課題意識の点でも大きなバリエーションが見受けられ、彼ら彼女らを簡単に一括りにすることはできません。強いて指摘されるとすれば80年代以降に生まれ、その活動を2010年代以降にスタートさせているという点、また作家性を形成する過程において日本に固有の美術表現、技材、歴史について学んでいたという点が指摘できます。

本展の参加アーティストは以下の7名です。

いくつかの断片的なイメージ、色彩をアッサンブラージュしながら女性像を組み立ていく中原亜梨沙、江戸期などの日本美術の絵画表現を巧みに要素分解し、そこに平成やゼロ年代のTVゲームやカードゲームのカルチャー要素を組み込み、現代の時間軸に日本美術をリプレイスする古家野雄紀。

平安から桃山・江戸に連なる日本絵画が元来もつ、華やかさや荘厳性を手掛かりにスタディし、そこから得た絵画性と20世紀的なポップ・アートの様式を掛け合わせ、日本美術をグローバルなコンテクストに組み込んでいく出口雄樹、ウェブ上において起こるバグを現代の風景として解釈し、日本画材のマテリアルな質感によって「データ/イメージ→物質化」のプロセスを作品化する鈴木康太。そして浮世絵や春画から固有の肉体表現を読み解き、肉感表現に視点の一つを置き、曰く「人肌のようなテクスチャー」を持った和紙に描き出すタニグチカナコ。

作家本人が「オフペインティング」と名付ける、絵具を拭うことによって幽遠な状況を描き出し、理想と自らの間にある距離感やそれを感受している肌感覚を絵画体験として提示する菊地匠。「記憶する/忘却する」という認知状の現象をテーマに、支持体にスチレンボードや日本画材を用い、あたかもレリーフのような強度とテクスチャーを備えた平面作品をつくり上げていく大庭孝文。

各自が抱える問題も、作品そして制作のスタイルも、それぞれ全てが当人だけの様式として錬成されているものであり、それらは一つとして重なるものはありませんが、にもかかわらず彼ら彼女らを、あえて一つの展覧会において並列させるのは、やはりタイトルにもある「re」という思考に他ならないでしょう。

 

今日の私たちが享受するグローバリズムは、それを一つの観点から切り取るならば、一重にはモラルや価値観の共有化が挙げられます。ジェンダーや人種等による差別、急速に進む気候の変動など、私たちが共有する問題は多く、またネットの台頭によって世界の問題は直ちに自分たちの問題へと置換され、文化におけるシームレスな環境が整うなか、それでもなおある種の自我を保ちうる一つの方法は、自分たちの文化の系譜を改めてたどり、それを礼讃でも否定でもなく、また嘲笑でもなく、何らの固定観念をも挟まず、明白な現代的視座から再考することにあるのではないでしょうか。

美術の世界も同様であり、かつて日本にあり、今も日本にあり続ける特定の美術様式と外部からインストールされた美術様式とが同居するこの国において、また数多くの美術動向が生まれたこの地域の美術の歴史において、その突端にいる私たちの時代にはどのような表現があり得るのかを、今回の7名のアーティストとともにご紹介できたら幸いと考えます。それぞれのアーティストは、美術的な出発点は大枠として共通しながらも、誰一人として例外なく固有の問題意識を持ち、そしてそこから飛躍をする膂力を宿した作品を提示しています。彼ら彼女らの作品に、あたかも胎動するかのように煌めいている、その「re」を成し遂げる力を、ぜひとも年のはじめに、ギャラリーにて体感して頂ければ幸いです。

奥岡新蔵

 

アーティストプロフィール

大庭 孝文 | Takafumi Ohba
1988年大阪府出身。2013年に広島市立大学芸術学部美術学科日本画専攻を卒業、2018年同大学院博士後期課程を単位取得退学。主な個展に「新世代への視点2019 大庭孝文展」(ギャラリーなつか, 2019, 東京)、「符号化された景色」(ラピスギャラリー, 2020, 広島)、主なグループ展に「第26回 臥龍桜日本画大賞展」(大賞受賞, 岐阜県美術館, 2015, 岐阜)、「新進芸術家選抜展 FAUSS」(3331 Arts Chiyoda, 2018, 東京)、「WHAT is Art ? 展」(WHAT CAFÉ, 2021, 東京)などがある。

菊地匠 | Takumi Kikuchi
1991年栃木県生まれ。2015年東京芸術大学美術学部日本画専攻卒業、17年同大学大学院美術研究科芸術学専攻修了。主な個展に、「朝には消えていた天使」(ギャラリー風、東京、2017)、「In Pause.」(ギャラリー碧、栃木、2019)、「in Platea」(ギャラリー碧、栃木、2020)、グループ展に「ART = Research 探究はどこにあるのか」(小山市立車屋美術館、栃木、2020)などがある。

古家野雄紀 | Yuki Koyano
1993年愛知県出身。2019年東京藝術大学大学院修士課程デザイン科描画・装飾研究室を修了。制作デザインN賞(中島千波賞) 受賞。

鈴木康太 | Kota Suzuki
1993年静岡県出身。2019年に多摩美術大学大学院前期博士課程日本画研究領域を修了。主な展示に「もう一つの眺め」(KIYOSHI ART SPACE,2021,東京)、「多摩美術大学助手展2021」(FEI ART MUSEUM YOKOHAMA, 2021, 神奈川県)、「イケセイスタイル」(西武池袋アートギャラリー, 2021, 東京)、「SHIBUYA STYLE vol.14」(西武渋谷美術画廊, 2020, 東京)などがある。現在、多摩美術大学統合デザイン学科助手。

タニグチカナコ | Kanako Taniguchi
1996年広島県出身。京都精華大学芸術学部日本画コースを卒業、京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程を修了。これまでの主な個展に「開かれた密室」(art space NUI, 2021, 京都)、主なグループ展に「六根由里香×タニグチカナコ 2人展 pile」(Gallery coco, 2021, 東京)がある。

出口雄樹 | Yuki Ideguchi
1986年福岡県出身。2013年に東京藝術大学美術学部絵画大学院修士課程日本画専攻修了。2013年より渡米し、ニューヨークを中心に日本、アメリカ、フランス、ポーランド、インド、韓国、中国、台湾などで作品を発表。主な個展に「LIFE GOES ON」 (そごう千葉店美術画廊 , 2021, 千葉)、「出口雄樹展 -Art is Inside You-」(西武アート・フォーラム , 2021, 東京)、「Waterfronts」( RESOBOX, 2017, NY/USA)などがあり、主なグループ展に「KATSUSHIKA HOKUSAI. PASSAGES…」(クラクフ国立美術館, 2021, ポーランド)、「Collectors’ Collective vol.4 Osaka」(TEZUKAYAMA GALLERY, 2021, 大阪)」、「接力20/第四棒」(YiCollecta, 2020, Taiwan)」など多数、また主なコレクションにクラクフ国立美術館、北原照久コレクション、明王物産コレクション、Leo Kuelbs Collectionがある。

中原亜梨沙 | Arisa Nakahara
アートフェア東京など国内外での展示多数。化粧品広告、挿絵に採用。2016年『ゆうなれば花』、2021年『BORDERLINE』刊行

 

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開催概要

biscuit gallery group exhibition
「re」

会場:biscuit gallery 1階〜3階
参加アーティスト:大庭孝文、菊地匠、古家野雄紀、鈴木康太、タニグチカナコ、出口雄樹、中原亜梨沙
会期:2022年1⽉6⽇(木)〜1⽉23⽇(⽇)
時間:13:00〜19:00(土日祝:12:00〜18:00)
※月〜水休
入場:無料
協力:奥岡新蔵
主催:biscuit gallery