渋⾕区松涛⽂化ストリートに構える現代アートのコマーシャルギャラリーbiscuit gallery(渋⾕区松濤)では、現代美術作家の山田美優による個展「Dawn + Drawn」を開催致します。会期は2023年11月23日(木)から12月10日(日)まで。
初日の11月23日(木・祝) 15:00-19:00に、オープニングパーティーを開催いたします。
山田にとってbiscuit galleryで初となる個展では、3フロアを使い新作を発表します。新たな作家山田美優の一面が多分にみられる作品、展示構成にご期待ください。
展示に寄せて
熱気がこもる猛暑の中、涼しさと静けさを求め、制作はだいたい日没から始め、 朝方までかかることもありました。捗る夜が明け、空の色がほんの少し色づき始 める時間まで制作した作品を中心に展示します。
素材の一つとして用いている “砂” に関する記憶を遡ると記憶に残っているのは、 小さな頃見た実家にある植木鉢の中の砂です。植木鉢とは小さなものですが、都 会から見るその小さな世界が自然というものに興味をもたせてくれました。
日々、アトリエの近くにある砂浜に描くドローイングは、次の日になると風や 雨、潮の満ち引きによってかすれたり、消えたりしています。同じ形を留めない 砂は、素朴で、定まらない曖昧な存在として感じられます。すぐに舞い上がって しまうほど軽く小さな砂ですが、キャンバスにのせた時の手応え、絵の具と混ざ り合った時のザラザラとした質感は、確かな抵抗として感じられ、描くという根 源的な欲求をかりたててくれます。
ここのところ、作品(物体のようなもの)を作るという意識から、「描く」という意識に変化しました。そんなことから、「夜明け」と「描く」の二語を取り、 「Dawn + Drawn」という展覧会のタイトルを付けました。
ぜひごゆっくりと楽しんでいただけたらと思います。
山田 美優
アーティストプロフィール
山田 美優 | Miyu Yamada
1994年 東京都出身
青山学院大学法学部卒業
時代や社会の流れの狭間に生きる者を投影した作品を制作する。現代⼈の持つ独特の浮遊感、つかみどころのなさといったものを捉え、都市と自然の中間的存在として砂状の素材を用いている。
ドローイングを元に線を盛り上げて描くシリーズとパステルを用いた作品を展開する。
登場する生きものたちは、目まぐるしく変化する時代と交錯した社会を見つめる自分自身であると同時に、鑑賞者自身として描き出される。
開催概要
山田美優 個展
「Dawn + Drawn」
会場:biscuit gallery 1階〜3階
会期:2023年11月23日(木)〜12月10日(日)
時間:13:00〜19:00 ※月〜水休
入場:無料
主催:biscuit gallery
オープニングパーティー:2023年11月23日(木・祝) 15:00-19:00
※どなたでもご参加いただけます。