高橋 遥 軽井沢レジデンス滞在記

KARUIZAWA RESIDENCY REPORT

高橋 遥 軽井沢レジデンス滞在記

Haruka Takahashi  /  5 days in Karuizawa, September 2026

軽井沢で過ごした5日間は、目の前にあるものを自分はどのように受け止め、そこから何を表現するのか。その根の部分を、あらためて問い直す時間となりました。

01町を歩く

二手橋

諏訪神社
旧軽井沢の路地

滞在中は、軽井沢の歴史を調べながら町を歩き、自然の成り立ちや、現在の風景を自分の目で見つめながら、「屋根のない病院」という言葉でも知られてきた軽井沢が、どのような時間の積み重なりによって現在の姿になったのかを考えました。

02朝の散策、雲場池、リヒターラウム
リヒターラウムの庭で見つけたヤママユガ
リヒターラウムの庭にて/ヤママユガ
朝
雲場池
雲場池 水面
午後
制作

土地について知れば知るほど、ひとつの不思議な感覚も生まれました。住み慣れた場所を離れれば、そこにいる自分は自然と「外から来た人」になるはずです。それにもかかわらず、私は軽井沢に対して、完全な異邦人にはなりきれないように感じていました。それは、軽井沢という土地そのものが、古くから外から訪れる人々を受け入れてきた場所だからなのかもしれません。

一方で、軽井沢は自然環境に対する保護意識の強い土地でもあります。滞在中に訪れたリヒターラウムをきっかけに、軽井沢とドイツ・ケルンの森 ハインヴァルトについて調べました。庭で見つけたヤママユガの死骸に、直前に展示室で見たリュック・タイマンスの作品が重なり、自分の目で実際に見たものと、調べることによって得た知識のどちらを本当のこととして受け取ればよいのだろう、とふと考えました。

03制作の一日

制作

場所とは何なのか。あるいは、ひとつの地名に積み重ねられた時間が、今ここで呼吸している自分と交わるのは、どのような瞬間なのか。

04森を歩く — 材木置き場、堀辰雄1412番山荘、常清庵

堀辰雄1412番山荘

朝
材木置き場
常清庵
山荘 内部
山荘 窓
制作

考えていくうちに、私にとって作品をつくることは、その交わりを確かめるひとつの方法なのではないかと思うようになりました。もちろん、土地と人がつながる方法は、作品をつくることだけではありません。それでも、過去の歴史と現在を生きる私たちは、ときに切り離されているように感じてしまいます。その隔たりを、作品を通してもう一度問い直してみたい。

軽井沢で過ごした5日間は、土地を見ること、知ること、そしてつくることの間にあるものを、静かに考える時間となりました。

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